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固有値と固有ベクトルを規定する条件式として、
を得ました。ここでもしも左辺の行列
に逆行列が存在したとすると、両辺の左からその逆行列を掛け算して、
という結論が出てしまいます。
だけど、
というのは、答えとして面白くない。そもそも固有ベクトルと呼べるものじゃな
い。そこで、

という行列には、
逆行列は存在しない!
という要請をしましょう。
逆行列は存在しない
ということが言えますので、ここで行なった要請とは
ということです。
この要請を具体的に書き下すと、
となります。まずは左辺を展開して、
この2次方程式を解くために因数分解すると、
となります。これで固有値
の値がわかりました。
という
要請を満たすのは、
です。
と分かりましたので、続いて固有ベクトルを求めましょう。
それぞれの固有値に対応する固有ベクトルが存在します。
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平成17年8月29日