いま考えているの具体形はそのまま使います。そして固有ベクトルとは異な るベクトルにこの行列を作用させるということを考えてみましょう。 行列を作用させる前のベクトルが、どんな位置に移動するのかを図にしてみましょ う。
具体的には
このベクトルに行列を作用させるとどうなるか。まずはそのまま計 算してみましょう。
この という位置が という位置へ動いている様子 が、固有値と固有ベクトルとどう関係があるか見るために、固有ベクトルの直線 を引いてみましょう。点線で表します。
行列が作用した後の という位 置についても考えると、
こうやって、固有ベクトルの方向に成分を考えていくと、行列を作用させるとい うことと固有値/固有ベクトルの関係が見えてきます。 実際に交点の座標をで求めてみると、次の 図のようなことが分かります。
いかがでしょうか。
固有ベクトル方向の成分を、それぞれ対応する固有値倍したものが、行列
を作用させた後の位置になっているのです。
(一度ご自分の手で交点の座標を求めて、行列を作用させた後の成分がちゃんと3
倍、9倍になっていることをご確認ください)
具体例を示しただけで一般的な証明はしていませんが、